歯周病とは歯と歯ぐきの間から入ったバイ菌が、歯肉に炎症をひき起こし、さらに歯肉の中にある歯槽骨(アゴの骨)を溶かしてしまいます。歯周病は、歯の骨の病気です。歯の周りにある骨が溶けてしまうので、歯がグラグラになってしまいひどくなると、歯がすべて抜けてしまうことになります。
適切な早めの治療を行えば、骨を活性化することができますので、自分の歯を失うことはなく健康な歯を保つことができるはずです。
歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)に細菌が入り、歯肉が炎症を起こし赤く腫れて歯磨きをすると血が出ます。でも痛みは全くありません。「痛みを伴わず徐々に歯周組織を破壊し歯が自然に抜ける病気」これが歯周病です。なぜ痛みがないのか?「骨をつくる細胞」と「骨をとかす細胞」が協力をして歯を支える骨の健康を保っています。
そこへ歯周病細菌がやってくると、歯の周りの環境が変化します。この変化が歯を支える骨に大きく影響し「骨をとかす細胞」の活動を異常に活発にし、 歯の周囲の骨を溶かします。「骨をとかす細胞」は私たちの体をつくる細胞の一員なので、変化に気づきにくいのです。進行すると歯肉の中にある歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けて、膿が出たり歯がグラグラしてきます。
この時期になると、やっと痛みや腫れをともないます。そして、最後には歯が抜けてしまいます。歯周病はかなり進行しないと症状が出てこない、ほおっておくと歯がなくなってしまう病気です。
痛みが出たり「歯周病かな?」と自覚できるくらいになってからでは遅い!そこで簡単に歯周病かどうかのセルフチェックをできます。
歯周病が、日本の死因第2位以下の心疾患、脳血管疾患、肺炎と関連するとともに生活習慣病で、さまざまな合併症を引き起こす糖尿病にも影響を及ぼしています。歯みがきをサボって油断していると悪玉微生物がお口の中に増殖し、虫歯や歯周病を引き起こしています。
その悪玉微生物がのどから気管支、肺にまで入り込んだり、歯茎の中の血管にもぐり込み、血液とともに全身の臓器へと運ばれていき、全身の病気へと変わっていきます。
歯周病によってリスクが高まる全身疾患の例
喫煙は歯周病の最大のリスク要因
タバコに含まれているニコチンが体内で変化し歯周病菌とたたかう免疫力の正常な機能をうばったり、細胞の働きを止めたりします。ニコチン作用によって、歯周病の症状である歯肉の炎症や腫れが現れてきません。気づいた時には・・・手遅れになってしまう場合もあります。歯だけではなく体にも害を及ぼすタバコ。出来るだけ多くの歯を維持して健康な状態でいるのには“禁煙”が必要です。